皓月庵

乙女ゲーム中心の趣味に走ったアナログ二次創作ブログ。マンガと小説のごちゃまぜ^^;

「浴衣と射的と貴方との未来」

桜護雪」の香西香住さんから、射的イラストへのSSを頂きました(^▽^)/


またまたまた今回も、らぶらぶぬいせんです(〃∇〃)
香住さんの書く不知火さんは、どうしてこういい男なんでしょうね。
攻略キャラでないのが不思議な程w
こんな風にさりげなく甘い言葉を吐けるよう、うちの男性キャラに伝授してほしいものですwww

ではでは二人の甘いお祭りデート♪
あてられに覗いてみて下さい^^


挿絵は感謝を込めて香住さんへ進呈します。
他の方はご遠慮下さいね。



浴衣と射的と貴方との未来




「お待たせいたしました……」
「よぉ」

お祭りに行く為に家まで迎えに来てくれた彼の姿に目を奪われた。
私が強請った事ではあるけど、彼は浴衣を着ていた。
それは、前世でも見る事が叶わなかった姿。
白に少し模様が入ったシンプルな浴衣。
だけど、色黒な彼には良く映えていた。
相変わらずこの人は自分の見せ方を知っている。

「…………」

匡さんもじっと私を見て来た。

「あ、あの……」

何処か、変だろうか。

「赤い生地に濃いめのピンクのチェックに、白い秋桜。ん。色白なお前に良く似合ってる。ほら、見ろ、俺の目に狂いはねぇじゃねぇか」
「あ、ありがとうございます」

実は浴衣を新調しようとしていた私に、匡さんが作ってくれたんだ。私の手に届く安価な浴衣じゃお気に召さなかったみたい。沢山作る品は縫いが甘いんだって。
この人、昔以上に器用になっている気がする。
今の現代、恋人に浴衣を仕上げる人が何人いるのだろう。
私は幸せ者だと思う。

「匡さんも、とても似合ってます」
「ああ、これな。ついでに作ったんだ。俺はこの肌だからな。すげぇ派手か、地味じゃねぇとバランス取れねぇんだよな。とは言え、昔の風間みてぇなデザインはごめんだからな」
「……ああ」

あの、目に痛い……。
匡さんなら、あのデザインも着こなすだろうけど、似合い過ぎて極道の人に見えてしまいそうだ。
だけど、匡さんなら、部下に慕われて、一般の人に迷惑を掛けない、立派な頭で……。だったら!

「匡さん!」
「ん?」
「私!必ず、立派な極道の妻になって見せます!」

そう告げると、笑われた。

「何を考えたのか、大体わかっけど、俺はとりあえず、極道の道に進まねぇし、お前に極道の妻は似合わねぇよ。お前ぐらいの良い女はな、寧ろ、相手を全うな道に戻せ。まあ、相手が俺な限り必要ねぇけどな?」

私の婚約者さんは、無駄に素敵で困ります。

***

「……あ」

りんご飴や焼そばでお腹を満たした後、それを見付けた。

「……可愛い」

それは手触りが良さそうなうさぎの縫いぐるみ。
思わず、足を止める。

「……どうした?」

はぐれない様に手を繋いでいてくれていた匡さんの足も当然止まる。

「ご、ごめんなさい。あのうさぎさん、可愛いなって」
「ん?ああ、射的か」

縁日の灯でしっかり見える匡さんの顔は楽し気だ。

「久し振りにやってみっか」
「え?」
「親父、1回、いくらで、何弾だ?」

すっかりやる気で、出店のおじさんと話している。

「1弾100円だよ」
「なら、3弾くれよ」

銃と玉を受け取って、構える。
その横顔は写真に撮りたいくらい格好良い。

「まずは、千鶴」

1発で私が欲しがってたうさぎの縫いぐるみを落とす。

「おっ。兄ちゃんやるねぇ」
「こういうのは得意なんだよ。……昔からな。ほら」

匡さんは笑いながらうさぎをくれた。

「ありがとうございます」

カット699

昔って、前世だろうな。
大きさは違うけど、銃がこの人の武器だった。

「2弾残っちゃいましたね」
「いや、予定通りだ」
「え?」

得意げに銃で肩を叩いてから、再び構える。

「そのうさことの大きさの比例が気に食わねぇが、次は俺」

今度落としたのは、クマの縫いぐるみ。

「で、最後は……」

最後に落ちたのは、小さなうさぎの縫いぐるみだった。

「いつか産まれてくる、俺達の子供、な」

片目を閉じて悪戯っぽい笑顔で、2匹を私に差し出してくれた。

「……匡さんったら」

この人は格好良いだけじゃなくて、時々子供みたいな無邪気さを出してくるから困る。

「でも、この子、私似なんですね」
「良いじゃねぇか。お前そっくりな娘。風間んとこの雛っ子、可愛かったし」
「ああ……」

それは、前世、風間さんとお千ちゃんの間に産まれた女の子。匡さんは雛っ子と呼び、可愛がっていた。あの娘も匡さんによく懐いていて……。

「私、実の娘と匡さんを巡って戦うのは嫌です!」
「いや、普通、母親を取り合うもんだけどな?」
「娘は、「パパのお嫁さんになる!」って言うものです!」
「いや、不可能だから。言うにしてもガキの頃だけだろ?風間見てるとそれすら絶てぇじゃねぇだろうが。雛っ子、風間を毛嫌いして、俺か天霧の嫁になるって言ってたじゃねぇか。ま、結局、風間に似た様な男を旦那にしてたけど」
「そう!それです!女の子って何だかんだ言って、お父さんと似た人を無意識で選ぶんですよ!どうするんですか!匡さんみたいな素敵な人、そうそう見つかりませんよ!私の娘が可哀想です!」
「……いや、俺が言うのもなんだが、お前の俺に対する評価、過大過ぎっから」
「そんなことありません!」
「お二人さん、痴話喧嘩は他でやって貰えねぇかねぇ」

そ、そういえば、まだ屋台の前だった!

「ご、ごめんなさい!!」

***

「ま、いざとなったら、俺もお前も嫁にしたかったっつぅ、原田に嫁がせる」
「そんなどっち付かずな人に嫁がせるのは断固反対です」
「いや、あいつ、嫁に取る程大切な女が出来たら一途だと思うぜ?」

とりあえず、この三つの縫いぐるみは大切に飾っておこう。何時か、匡さんと結婚式を挙げられる日が来たら、受付に飾って貰おう。
産まれてくる子は……やっぱり、匡さんに似た男の子が良いけど、元気に産まれて来てくれたら、それで良いかな……。
……って、私、まだ式も挙げてないのに、一体何を!!は、恥ずかしい!

カット708浴衣と射的と貴方との未来

「見てて飽きねぇな、お前」

私の愛しい婚約者さんは、余裕が有り過ぎて時々悔しいです。

END
  1. 2015/09/06(日) 10:47:03|
  2. 頂きもの
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