皓月庵

乙女ゲーム中心の趣味に走ったアナログ二次創作ブログ。マンガと小説のごちゃまぜ^^;

「面倒くせぇが放ってもおけねぇ純粋な二人」

桜護雪」の香西香住さんからの頂き物です♪
前々回の風千不知火のイラストへ、SSを書いて下さいました。ありがとうございます(* ̄∇ ̄*)


あのイラストに下ネタ的コメディを思いついた、と言われた時には、
今度はどんな香住さん的お話になるんだ!? と、わくわくしながら待っていたら―――wwwまさかの展開でしたwww

ちーちゃんならまだしも、ちー様までも!?
ぬいさんってば、この二人に一体どんな説明をしたんでしょうね(^^;
それを聞いた二人の反応は如何にwww


ではでは案外似たもの夫婦の二人に苦労させられる不知火さんを、続きからお楽しみ下さい^^



挿絵は感謝を込めて香住さんに進呈します。
他の方は御遠慮下さいね。




面倒くせぇが放ってもおけねぇ純粋な二人




ばりん!

手刀だけで薪を割る。

「痛ぇ……」

手を見ると、擦れて血が滲んでいる。

「当たり前です。私ならまだしも、貴方の枝の様に細い手では無理です」
「余計な世話だ。お前と比べたら殆どの奴の手は細いだろうが」

俺の手首を掴んだのは、いつの間に来たのか、天霧だった。

「本当は、白魚の様な手だと言って差し上げたいが、貴方の手は黒いですから。ああ、焼き魚の様な手ですね」
「やめろ。それ、男に取っては褒め言葉じゃねぇからな!?寧ろ、貶してっからな!?女にも、焼き魚の様な手は止めとけ」
「それで?何をそんなにいらついているんですか?」
「あー……今日、高杉の命日でな。ついでに原田の墓参りもして来たんだが……」
「貴方は見掛けによらず律儀ですよね」
「見掛けによらずは余計だ。まあ、とにかく、お前と一緒で出掛けてたわけよ。でさ、戻って来たら、風間と嬢ちゃんが大喧嘩してたんだよ」
「ほぉ、それは珍しい」

***

「離してください!」
「いいや、離さぬ!大体、何処に帰ると言うのだ!お前の居場所は最早俺の腕の中以外なかろう!」
「…………」

戻って来た途端、どんな痴話喧嘩だよ、おい。

「痛い!離して!」
「風間!取り敢えず、離してやれ!痛がってるじゃねぇか!」

カット609

本気で痛がり始めた嬢ちゃんに、巻き込まれたくねぇし、柄じゃねぇが、仕方がなく、二人の間に入り込む。

「理由も告げず、実家に帰らせて欲しいなどとほざく妻の手を離してやる程、俺の心は広くない」
「お前、何したの?」

思わず、風間に問い掛けてしまった俺様は悪くないはずだ、おそらく。

「……何かした記憶はない」
「……千景さんは悪くありません!私が悪いんです!」

……俺の早とちりらしい。
でも、まあ……。

「取り敢えず、風間は手を離せ。嬢ちゃんは訳を話せ。理由も知らされず、嫁さんに逃げられるとか、いくら風間でも可哀想だろ?な?」

優しく微笑んで、落ち着かせる。
ま、あれと一緒だな。
泣いている子供は取り敢えず、宥めろってな。
二人とも、立派な大人だけどな。

「…………です」
「ん?」

嬢ちゃんの目線に合わせて膝を落として問い掛ける。

「子が授からないんです!」
「あー……」

確かに、もう二人が祝言を挙げて早三回、季節が変わった。確かに、そろそろ出来てもおかしくはない。

「千景さんは子が欲しくて、私を妻としたのに、これじゃあ、当主の妻として失格です!毎日愛を紡ぎ合っているのに!」

毎日かよ!

「確かに、そうだが……その内、必ず出来る!もう暫し、待て!」

いや、そこは否定してやれよ!

「ま、まあ、子は天からの授かり物って言うし……」

やべぇ!
月並みの慰め文句しか出て来ねぇ!
原田、高杉、助けてくれ!お前らの方が女の扱い上手いだろう!?

「きっと、私では駄目なんです!」
「そんなことはない!」
「そうだぜ!もしかしたら風間に問題があるかも知れねぇし!」
「毎朝、川に行っているのに、桃なんて流れてくる気配もありません!」

は?

「何を言う。あれはただの作り話だろう」

信じてたのかよ!?
どこまで純粋な嬢ちゃんなんだ!

「そうなんですか!?」
「ああ。子というのは、竹から産まれるものだ。残念ながら、まだの様だが……」

カット612面倒くせぇが放ってもおけねぇ純粋な二人

それも作り話だよ!

「待て!お前ら、子はどうやって出来ると思っている!?」
「二人、愛し合って、抱き合えば、出来るんですよね?毎晩千景さんに抱き締めて貰って眠っているんですが……」
「違うだろう。愛する二人が接吻をすると、誕生するのだ。……残念ながら、まだの様だが……」
「……本気かよ……」

頭が痛くなって来た。
二人して、本当に子供かよ……。
子供が出来ねぇはずだ。

***

「……笑うなよ、本気で大変だったんだ」
「失礼。しかし、二人とも愛らしい」
「世間知らずも度が過ぎると憎らしいぜ」
「それで?どうしたんですか?」
「……仕方ねぇから、無心で、壱から十まで丁寧に、一嬢ちゃんに負担の掛らないやり方を教えて来たよ。これで、子も望めんじゃねぇの?」
「貴方は本当にお人良しですよね、見掛けによらず」
「だから、見掛けによらずは余分だって。それにしても、嬢ちゃんは、まあ、置いておいて、何で誰も風間に教えず、子作りだけ強制したんだよ」
「あえて教える様な事柄でもありませんからね。彼なりに学んだ結果が、それだったのでしょうね。実に愛らしい」
「……あいつに一番似合わねぇ言葉だな」
「まあ、それは確かにお疲れでしょう。協力して差し上げられなかったお詫びに今夜は酒に付き合いますよ」
「お。いいね」

***

「君菊と祝言を挙げることになりました」

猪口を傾けながら何でもない事の様に告げられる。

「おお、おめでとう。漸くか」

纏まりそうでなかなか纏まらなかった縁談だ。

「千姫様の縁談がまだ纏まらないので遠慮していまして……まあ、気持ちは理解出来ましたしね」
「ああ、姫さんね。気性が荒れぇからなぁ……」

家柄が良いってだけで気後れしちまう男が多い中、気性が荒いとなると、確かに婿選びは困難するだろう。

「貴方を推めたんですが、却下されました」
「勝手に推めんな。姫さんなぁ……あれでもうちょい無邪気で可愛げがあれば口説いてやっても良いんだけどな」

勝気な女は嫌いじゃねぇが、ありゃあ刺々し過ぎる。ま、俺が嫌われてるだけかも知れねぇが。

「そう言えば、貴方の女子の好みは聞いたことがありませんね」
「そうさぁ……高杉と原田を足して嬢ちゃんで割った様な女が居れば、即口説き落とすね」
「……申し訳ない。どんな女子でしょうか」
「こう、勝気で強がりで好戦的で異性に厳しくて同性に優しくて、聡明で勇ましいのに詰めが甘くて、無邪気で、 素直に甘えてこねぇが、甘え上手だと良いよな。「私が勝ったら嫁にしろ!」って剣を向けられたら、わざと負けてやるよ」
「……いるんですか、そんな女子」
「……見付けてやるよ。…いつか、な」

END……?
  1. 2015/02/21(土) 13:51:45|
  2. 頂きもの
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コメント

桃と竹。日本昔話?(笑)

こんにちは、香住様、ちょこ様、小萩です。

はい。大爆笑!!お、お腹痛い!!!
腹がよじれる〜!!思いきり笑わせて
いただきました。夫婦喧嘩のイラストを
こうもっていらっしゃるとは!!
さすがは香住様。ちょこ様の挿絵の
可愛いこと可愛いこと(笑)。

桃が川でどんぶらこっこ←桃太郎
輝く竹を切ったら姫が←かぐや姫

しかし、千鶴ちゃん、蘭法医の娘なのに、
その知識の無さはどんなもんでしょうね。
ちー様も、西の鬼の頭領がそんなに
純情無垢でいいんですか?
子ども出来ないはずだよ・・・不知火さん、
とにかくお疲れ様。そしてありがとう。

千鶴ちゃん、男装して新選組に居た
時に艶話の一つや二つ聞いていなかった?
島原で芸妓さんのふりをして潜入捜査
までしたのに。普通は女の子の方が
耳年増で知ってるはずなんですけどね(笑)。
ちー様も、竹から姫君がって・・・天霧さん、
鬼って性教育しないんですか?(笑)。

最初はシリアスな展開を予想していた
だけに、意外でしたね。まあ、不知火さんの
おかげで真実を知った二人。良き二世の
誕生を期待いたしましょう。それに
天霧さん、おめでとうございます。
君菊さんと結ばれるんですね。お似合いの
CPだと思いますよ。不知火さん、天霧さんと
美味しいお酒飲んでお疲れを癒して下さいね。

楽しいお話をありがとうございました。
最近ちー様LOVE、ぬいちづLOVEが
止まらない私です(笑)。
  1. 2015/02/23(月) 13:46:49 |
  2. URL |
  3. 小萩 #-
  4. [ 編集 ]

香住→小萩様

ちーちゃんだから(笑)近くに女手がなかったんですよ。
男所帯にいとも、まあ、部分的なものは耳に入っても、本番を見ていなければありかなと。
ちー様はまあ、周りに女鬼が少なくて、男鬼も当主相手に艶話は控えたんでしょうね(笑)
コメントありがとうございました
♪ o(≧▽≦)o
  1. 2015/02/24(火) 05:15:40 |
  2. URL |
  3. 香西香住 #PBl13R7o
  4. [ 編集 ]

そうですよね(笑)。

おはようございます。香住様、小萩です。
お返事こちらにもありがとうございます。

そうですよね。女鬼って絶対数がすごく
少ない設定になってますし。「雪華録」
でもちー様が確か「女鬼は生まれるのは
5人に1人だ」とか言っていたような、
薄らいだ記憶が。

千鶴ちゃんも近くに女の人とか
女友達とか居なさそうですものね。
友達はお千ちゃんくらい?
ちー様も頭領ですから、周囲が
教えなかったんでしょう。
本来なら父母の役目ですが、
ちー様の生い立ちが全く
わからないので、その辺り、
???なんですよね。

純情無垢でお似合いの二人、
これからもラブラブでいて
ほしいです。
  1. 2015/02/24(火) 09:25:22 |
  2. URL |
  3. 小萩 #-
  4. [ 編集 ]

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