皓月庵

乙女ゲーム中心の趣味に走ったアナログ二次創作ブログ。マンガと小説のごちゃまぜ^^;

「前新選組追跡!愛しいあの子が笑顔を向ける黒い男の正体は……!あの子は王子か姫か、天使か悪魔か!70%の魅惑が彼女を誘う……!そして最後に彼女が流した涙の理由は……!?」

桜護雪」の香西香住さんからの頂きものです^^
今回は香住さんのサイトでの連載・土方さんの妹主演の『桜護雪』からのスピンオフストーリーです。
オリジナルキャラの苦手な人はご注意!


いや、この2時間ドラマ的題名やら、暴走するザキさんやら一君やらに、疲れも吹っ飛ぶ程笑わせてもらいましたwww
こういうお話作りは、さすが香住さんですよね^^
この一君、見てみたいけど、シリアスでは描けない~wwwこれでお茶を濁させてもらいます~

という訳で、何を言っているのか気になる方は続きからどうぞご覧下さい^^



挿絵は感謝を込めて香住さんへ進呈します。
他の方はご遠慮下さいね。


前新選組追跡!愛しいあの子が笑顔を向ける黒い男の正体は……!あの子は王子か姫か、天使か悪魔か!70%の魅惑が彼女を誘う……!そして最後に彼女が流した涙の理由は……!?



カット554


「山崎」

外国の探偵の様な服装で通りを窺う生徒に話し掛ける。
逆に悪目立ちしてるぞ、お前。

「何ですか?土方先生」
「やっぱり、やめねぇか?バレたら怖ぇ」
「土方先生。お言葉ですが、美雪に何かあってからでは遅いです」

答えは山崎からではなく、斎藤から掛かった。
こちらは長い黒髪のウィッグを被り、ミニ丈の白いフワフワなワンピースに黒いニーハイに、グリーンのコートにグリーンのヒール付きブーツを履いている。
……変装の意味ではこいつの方が優秀だ。それ、買ったのか?……それにしても、女顔負けのスタイルだな。
……で、今、何をしているかと言うと、我が妹の追跡だ。怪しいこと、この上ねぇ。
人知れず溜息をつくと、隣にいる原田が苦笑した。

「千鶴と買い物だろう?大袈裟過ぎじゃねぇか?前から思ってたんだが、お前ら、 美雪に対して過保護過ぎだ。土方さんの代理に反抗されかねねぇぜ?」

ああ、それは助かるわ、美雪の反抗期とか、考えただけで恐ろしい。口聞いて貰えねぇとか、抱き寄せようとした手を払われるとか、考えただけでへこむ。

「それですよ、原田先生」

原田の言葉に山崎が反応する。

「雪村さんと二人だけで出掛ける場合、美雪ちゃんはナンパ防止に動き易い、ボーイッシュな格好をするんです。それなのに、あの格好を見て下さい!」

遠くを歩く美雪の格好は斎藤に近い。
俺が買い与えた真っ白なニットワンピースに、真っ白なファー付き手袋に、白に少しラメが散った雪を思わせるもこもこブーツ。そこに真っ赤なタイツと、赤いチェックのコートを合わせている。
うん、可愛いな。流石は俺の妹だ。

「あれは、雪村さんと出掛ける時の格好ではありません!俺と出掛ける時の格好です!何て愛らしい……!」
「おい、山崎……」
「しかも、今日は70%割引大セールです。このチャンスを美雪が逃す訳がありません。俺達の誰も荷物持ちに呼ばれていないのはおかしい。絶対に他の男が現れます。……俺に隠れて交際など許せん」

兄として山崎を嗜める前に、斎藤が説明を加えた。
……確かに。美雪は怪力の割には荷物持ちはほぼしない。俺達の仕事と化している。それを不満に思う奴はいないが。

「……仮に美雪が誰かと交際をしていたとしても、土方さんはともかく、斎藤に報告する義務はないと思うけどな」

原田が苦笑しながら突っ込む。
全くだ。

「ま、こりゃ付き合うしかなさそうだな、歳兄さん」
「……そうだな」

放って帰っても構わねぇが、この二人が暴走しない様に見張るのは、教師の仕事だろう。美雪の事も気になるしな。確かに、美雪と千鶴が並んで歩いていたらナンパされかねねぇのは確かだ。

***

カット556


「嬢ちゃん、まだ買うのかよ」

愛らしく、チャームポイントのポニーテールを揺らしてご機嫌に歩く愛しい彼女に声を掛ける。
俺の腕は彼女の買い物で溢れている。
彼女が一番喜ぶプレゼントをリサーチしようと荷物持ちとボディガードを申し出たのは誰でもない、この俺だ。
……だが、この量は。
今まで荷物持ちなんざ引き受けた事ねぇから、甘く見ていた。プレゼントをリサーチする所の話じゃねぇ。

「不知火先輩、大丈夫ですか?……少し、持ちましょうか?」

苦笑しながら遠慮がちに問い掛けて来るのは雪村千鶴。

「ちーちゃん、良いの!荷物持ちは男の仕事だよ?」

普段は女扱いすると怒るか照れるかするくせに、利用する所は利用するよな、こいつ。……まあ、そんな所も嫌いではないわけだが。
そもそもサングラスなんざ掛けているせいで、視線が見にくいんだよな。
サングラスは美雪に逢った途端、掛けさせられたものだ。
彼女こと、逆ナン防止らしい。
ま、実際多いけどよ。これ掛けたらやーさんに見えると思うんだが。しかし、女に振り回されてる時点で下っ端ムード半端ねぇな。

「……普段はどうしてるんだよ?」
「お兄ちゃん達の誰かに付き合わせてるよ?沢山いる上に、皆美雪甘いんだもん」

まあ、確かに甘そうだよな。失敗してたら我が儘に育っただろうな、と思うくれぇには。
こいつは、我が儘と言うよりも、ずる賢いっつぅか、小悪魔だ。

「でも、今日は匡さんが申し出てくれたし、それに……」
「ん?」
「……美雪が……匡さんに逢いたかったの……」
「…………」

服の裾をつまんでの上目使いとか……可愛いな、おい!

「……俺もお前に逢いたかったよ」

そう囁いて荷物を落とさない様に細心の注意を払い、美雪の頬に口付けたその瞬間、何故か原田の叫び声が聞こえた。

「待て!斎藤、山崎!!」
「え?」

三人で振り返った途端、有り得ない速さで迫って来るカップル。
なんじゃ、ありゃ!?

「美雪!」
「ひゃっ!」

女の方が美雪を抱き締める。

「え、え、は、一君!?」

ああ、間近で見りゃ、確かに男だな。

「大丈夫か!?穢れていないか!?」

美雪の頬をコットンに消毒液を染み込ませて拭っている、見掛け怪し気な失礼極まりない男の声は、山崎烝だな。

「す、烝君?」

珍しく、美雪がパニックを起こしている。荷物が無ければ、抱き寄せてやるんだが……。
暫く見ていると、美雪の瞳に潤み始めた。
な、泣く!?

「み、美雪、どうした!?」
「やはり穢されてしまったのか!?大丈夫だ!」
「……ごめんなさい」
「ん?」
「何故謝る?」
「……美雪、知らなかったの。……一君と……烝君が、そんな……変装してデートを楽しむ様な、哀しい仲だったなんて……!!」

わあっと泣き出す。

「なっ、違っ……!」
「み、美雪ちゃん!話を……!」
「二人共、優しいから、好きだって言う美雪に遠慮して言えなくて……!」
「そ、そうではない!」
「俺と斎藤さんはそんな仲では……!」
「だ、大丈夫!い、今すぐは無理だけど、美雪、偏見ないし、二人を応援してあげるから……!!」

焦る二人にお構いなしに、美雪は泣きながら、駆け出す。

「ま、待て!美雪!!」
「話を聞いてくれ!美雪ちゃん!!」

カット560前新選組追跡!愛しいあの子が笑顔を向ける黒い男の正体は……!あの子は王子か姫か、天使か悪魔か!70%の魅惑が彼女を誘う……!そして最後に彼女が流した涙の理由は……!?


当然二人共美雪を追い掛けるが……恐らく、美雪を心配して付けてきたんだろうが、真実を話したら、それはそれで怒らせるんじゃねぇか?
ま、同性愛者と勘違いされるより幾分もマシなのか。

「……行っちゃいましたね、美雪ちゃん」

隣で苦笑する雪村。

「ま、自分達の誤解は解くだろう」

原田が半分荷物を持ってくれた。

「妹が世話を掛けちまったな」

土方の手により、更に半分減る。

「気にすんな。こっちから言い出した事だ。……ちぃと、考えが甘かったが」
「で、さっきの口付けだが」
「ほっぺぐれぇ許容範囲だろうが。それとも、何か?あんた、あの可愛い嬢ちゃんに『私が逢いたかったから……』って、頬を染めつつ上目使いで言われて、手を出さずにいられんの?」
「……悪い」
「あいつの上目使いは卑怯だよな。なんつぅの?こう……悪魔的な?」

原田が荷物を持ちながら笑う。

「人の妹を悪魔扱いすんな。美雪は天使に決まってるだろう?」

主に紙袋を持ちながら、反抗する土方。

「ばーか。ああ言うのは、小悪魔って言うんだよ」
「「「成程!」」」

大分身軽になった身体で心配そうに美雪達の駆けて行った方向を眺める雪村の頭を撫でながら答えを出してやると、全員が頷いた。

ちなみに、誤解は解けたが、その後1ヶ月程、斎藤と山崎は美雪に口を聞いて貰えなかったらしい。

END
  1. 2014/12/19(金) 22:10:05|
  2. 頂きもの
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コメント

タイトル長くてびっくり(笑)。

こんにちは、香住様、小萩です。
昨日、美雪ちゃんから素敵な
メッセージをいただいたので、
こちらにもお邪魔しました。

しかし、タイトルからしてすごい!!
どうやったら思い付くのかびっくり
しちゃいました(笑)。
山崎さんの変装(サングラス)に
そんな意味が!!
しかもちゃっかり美雪ちゃんの
服装で惚気てるし。

お買い物って楽しいですよね。
荷物持ちの不知火さんが
大変なことになっちゃってますけど、
不知火さんにこんなことさせられるのは
美雪ちゃんしか居ませんね。
小悪魔最強伝説(笑)。

不知火さんのサングラスが似合いすぎて
クスクス笑ってしまいました。こっそり
美雪ちゃんと千鶴ちゃんと不知火さんを
尾行する山崎さんと一さん(しかも
本格的な女装まで!!ウイッグに
ブーツなんて、よくサイズ合いましたね。)。
不知火さんが美雪ちゃんの頬に
キスした途端、暴走してしまう二人。
美雪ちゃんはものすごい誤解をしてしまって、
泣きながら走って行ってしまって(大爆笑)。
誤解解くの大変だろうな、と思っていたら、
土方さんと左之さんが現れて不知火さんをフォロー。
すごくすごく楽しかったです。
誤解を解くのに一ヶ月・・・山崎さんと一さんの
苦労がしのばれます(笑)。

とても楽しくてドキドキするお話をありがとう
ございました。美雪ちゃんも気を遣ってくれて
伝言ありがとう。香住様、こういう楽しいお話、
私大好きなので、また書いて下さいね。
  1. 2015/02/10(火) 14:35:36 |
  2. URL |
  3. 小萩 #-
  4. [ 編集 ]

香住→小萩様

コメント有難うございます!いやぁ、一度やって見たかったんですよ!二時間ミステリー的なタイトル!ブーツや服はともかく、ウィッグは簡単……意外に全て烝君の変装グッズかも知れません(笑)また楽しいお話が書けたら良いなぁ♪
  1. 2015/02/10(火) 15:13:13 |
  2. URL |
  3. 香西香住 #PBl13R7o
  4. [ 編集 ]

そうですね。山崎さんの。

こんばんは、香住様、小萩です。
そうか、山崎さんの変装グッズかも
しれませんね。一さん、細身ですし、
背も高すぎないし、体型的には
山崎さんと似た感じかも。

ヒール付きブーツは、さすがに
男性なので、サイズ的に難しく
ないかな?と思っちゃったんです。
私、足のサイズ24.5なんですが、
レディースの靴だと幅が狭くて
履けないので、男性用の24.5を
履いていますので。

二時間ミステリー的なタイトル、
とても変わっていて楽しかったです。
また楽しいお話お待ちしてますね。

  1. 2015/02/10(火) 19:42:22 |
  2. URL |
  3. 小萩 #-
  4. [ 編集 ]

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