皓月庵

乙女ゲーム中心の趣味に走ったアナログ二次創作ブログ。マンガと小説のごちゃまぜ^^;

「Trick and Treat」

こちらには初めてUPする事になった、みおさんのSSです^^

10/31に頂いたハロウィンネタ。
つい最近SSLをやったばかりなもので、その余韻からか、こちらのお話からも、幸せほのぼのムードを感じさせてもらいました♪
しかし、原田センセと毎回おうちデート・・・というのは、大丈夫なのか!?←www


ではでは続きから、今の時期ぴったりの可愛いお話をどうぞ^^



挿絵は感謝を込めてみおさんに進呈します。
他の方はご遠慮下さいね。


Trick and Treat



10月上旬の週末、千鶴は原田の家でお菓子の本を読んでいた。
教師と生徒という間柄のため、普段は外に出かけるようなことは少なく、もっぱら原田の家で過ごすことが多かった。
原田がキッチンで二人分のコーヒーを淹れ、千鶴の隣へ腰を下ろし、テーブルの上にお揃いのマグカップを置く。
桜の模様がついた白いカップが千鶴のもので、それと色違いの黒いカップが原田のものだ。
この前珍しく二人で出かけた際に雑貨屋で見つけたものだった。
元々千鶴はコーヒーが飲めなかったが、原田がブラックコーヒーを好んで飲んでいたのを見てブラックコーヒーにチャレンジしたのだが、甘党の千鶴には苦くて飲めなかった。
そのため、彼女のコーヒーにはたっぷりのミルクと砂糖が入っている。
千鶴にとって丁度いい量のミルクと砂糖の加減は原田にしか作れないため、他の人が淹れたものや缶コーヒーは飲めないままだった。

「千鶴、何の本を読んでるんだ?」
横から彼女の読んでいる本を覗いてみると、パンプキンクッキーやパンプキンタルトなど、かぼちゃを使ったお菓子の写真が並んでいた。
「お菓子かー、俺に作ってくれるとか?」
「ふふ、違いますよ。今月末にお千ちゃんたちとハロウィンパーティーをしようって計画してるんです。
その時に一緒にお菓子を作ろうかと思ってるんです。」
と、そこで原田の目には千鶴が読んでいる本の下にある雑誌が目に入った。
「こっちの雑誌は何なんだ?」
「あ、それは…」
原田が手に取った雑誌の表紙には、胸元が大きく開いたミニスカートのワンピースを着た女の子が写っている。
それを見た瞬間、原田の笑顔がひきつったものへと変わる。
「千鶴、これは?」
「ええと…パーティーの時に一緒に着ようって話になって…」
目を逸らしながらしどろもどろに答える。
そんな彼女の様子を見ながら『まあ一緒にパーティーをするのがあいつなら…』とそう思ったその時、
「ちょっと待て。さっきお千ちゃん‘たち’って言ったよな。他には誰が参加するんだ?」
「えっと、お千ちゃんに小鈴ちゃん、平助くんに沖田先輩に斎藤先輩、伊吹くんに薫に私を加えた8人ですけど…」
はぁ、とため息をつき、右手で顔を覆う。
なぜため息をついているのかわからない彼女はきょとん、と首を傾げている。
「コスプレは駄目だ。パーティーだけは認めてやるけど。」
「えぇ!何でですか!?」
「何でってお前、俺以外の男の前でこんな格好をするつもりか?
ちょっとは考えろよ…」
反対される理由がわからない様子の彼女を見て、やれやれといった様子で呆れたように言う。
「俺以外の男って…平助くんや先輩たちですよ?
そんなに心配するようなことはありませんよ。」
藤堂・沖田・斎藤の3人の気持ちに全く気付いていない千鶴は、彼らに対して何の警戒もしていなかった。
それどころか、彼らなら確実に安心だとさえ思っている。
『あの3人だから心配なんだろうが。仕方ない、薫にでも言っておくか。』原田はそう思い、これ以上の反論をやめた。

カット542Trick and Treat

千鶴が帰ったあと、携帯から薫の番号を探す。
通話ボタンを押し、3回目のコールが鳴ったあと、不機嫌そうな声が応答する。
「もしもし、何の用だよ?」
原田と薫は仲が悪い。
千鶴としては2人に仲良くしてほしいのだが、薫の方が原田を嫌っている。
重度のシスコンである彼にとっては、妹の彼氏(おまけに女たらしで有名な)原田は許せない存在だった。
「今度、お前らパーティーするんだろ?」
「だからなんだよ。要件を言えよ、要件を。俺は忙しいんだ。」
「千鶴がそのパーティーでコスプレをするって言ってるんだが…」
「コスプレ?どんなのだよ。」
薫の眉がぴくりと動く。
「あいつが持ってた雑誌だと、胸元が開いててすげえ短いスカートなんだよ。
総司たちも来るみたいだからお前に注意しててもらおうかと思ってよ。」
「…わかった。千鶴は俺が守る。
だが、勘違いするなよ。お前のためじゃない。俺のかわいい千鶴のためだからな!」
そのままの勢いで電話を切られてしまう。
「とりあえずはこれで大丈夫かな…」
切られた電話をテーブルの上に置き、ソファに横になる。

パーティー当日…
千・小鈴・千鶴の3人は雑誌の女の子ほど胸元は開いていないが、短い丈のワンピースにマント・帽子を身に付け、魔女のコスプレをしていた。
男子が来る前にお菓子を作り終え、着替えも済ませていた。
「ねえ千鶴ちゃん、僕お菓子より(千鶴ちゃんへの)悪戯の方が好きなんだけど。」
満面の笑みで近づいてくる沖田。
「沖田!俺の千鶴に近づくんじゃない!」
「やだなあ、シスコンは。あんなシスコン兄貴は放っておいて、あっちでケーキでも食べようよ。」
沖田が千鶴の手を引いて連れていく。
「おい、汚い手で俺の妹に触るんじゃない!」
「あ、総司!お前ばっかりずるいぞ!」
「総司、そんなに引っ張ったら雪村がかわいそうだろう。」
こうしてわいわいとパーティーは盛り上がり、時間はあっという間に過ぎ、解散の時間になった。

千の屋敷を出てみると、門のところに一人の人影が見えた。
千鶴はその影の主に気が付くと、小走りで駆け寄る。
「左之助さん!もしかして迎えに来てくれたんですか?」
「ああ、こんな時間に外を歩かせるのは心配だからな。
それと、どうせ明日は学校休みだし、これから俺の家でもパーティーしようかと思ってな。」
「はい!」
彼女の肩を抱き寄せて、薫に向かって叫ぶ。
「一晩千鶴を借りるわ!明日には返すからよ!」
「お、おい!」
そして薫の制止を振り切るように走る。

屋敷が見えなくなったあたりで二人は足を止め、ゆっくりと歩き始める。
「左之助さん、手がすごい冷たいです。どのくらいの時間外にいたんですか?」
「そんなには待ってねえよ。終わる時間がわかんねえから早めに行って待ってはいたけど。
それより、コンビニ寄って色々買っていくか。」
「そうですね。あ、でもお酒は駄目ですよ。
平日はほとんど毎日永倉先生と飲みに行ってるらしいじゃないですか。」
「ったく新八のやつ…余計なことを。
身体も冷えちまったし、温めるためにもちょっとくらいいいだろ、な?」
口ではちょっとと言いながらも、ちょっとでは終わったことが無いことを千鶴は知っている。
「そうだ!左之助さん、今は何もお菓子持ってないですよね?」
「え?ああ、だからコンビニで買っていこうかと…」
「じゃあ私からの悪戯としてお酒は無しってことで。Trick or Treatですよ。」
「おいおい…それって悪戯か?」
いいことを思いついたといわんばかりに嬉しそうな千鶴。
「あ、私はお菓子を持ってるので悪戯されませんよ。」
ふふ、と勝ち誇ったように笑いながら自分のバックからパーティーで余ったクッキーを取り出し、原田に差し出す。
そんな彼女を見てあることを思いついた原田は、突然千鶴に口づける。
「んじゃ、俺はTrick and Treatってことで。」


  1. 2014/11/01(土) 23:09:33|
  2. 頂きもの
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:9
<<健康第一!と言っておきながら( ノД`)シクシク… | ホーム | 健康第一!>>

コメント

こんばんは!
まさかこんなに早くUPされるなんて…
しかもこんなに可愛いイラストを描いてもらえるとは、感激です(T-T)
早速持ち帰らせていただきますww

毎回お家デートしてても多分手は出してないと思います!
健全なお付き合いのはず…ww

パーティーの時伊吹くん&小鈴ちゃんもきっといちゃいちゃしてると思います。
「な、なぁそのスカート短くないか?」
「そうかな?やっぱり似合わない?」
「いや、そんなことは…」
みたいなやり取りをしてくれてるはずです。
それを見てお千ちゃんが
「どうせ私なんて…」
みたいになっちゃいますww
みんな千鶴ちゃんにつきっきりですから。

自分が書いたものにイラストをつけてもらえるってすごい感動しますね!
ありがとうございました。
  1. 2014/11/01(土) 23:40:24 |
  2. URL |
  3. みお #-
  4. [ 編集 ]

みお様♪

イラストお受取りありがとうございます^^
気に入ってもらえたなら、これからはどうぞこちらにもお話出して下さいね♪(もちろん感想SSもいつでもどうぞ)
SSLのゲームでは、原田先生と千鶴ちゃんは付き合い始めてからは、地元を避け遠出デートを重ねるんですよね。
さすがに原田さん相手でおうちデートは、お茶飲むだけですまないだろーと思うのは、公式も確信してるのかな、と思うのはうがちすぎでしょうかwww
ではでは、次回作も期待してますねー(^▽^)/
今回はありがとうございました!
  1. 2014/11/02(日) 00:02:20 |
  2. URL |
  3. ちょこ #-
  4. [ 編集 ]

かわゆゆ~♪ヘ(≧▽≦ヘ)

久しぶりに原千を読んだ気がしますwみんなでハロウィンパーティー、楽しそうですね♪
でも、左之さんは先生だから参加できないのか・・・( -.-) =з
この後、左之さんのお部屋でもう一度魔女っこ千鶴になったんでしょうか。しかし、一晩借りるって・・・もんもんwww

おうちデートでお茶飲むだけじゃ済まないって・・・もんもんしちゃうじゃないですか///
しかし、二次創作の世界だとどの方でもおうちデートでお茶だけですんでるのを見た事がないですけどwww
まあ、現代の青年たちでしょうから、むしろそれが自然ε- (´ー`*) ?
別に左之さんだって、成人済みなんだからどれだけ女性をとっかえひっかえしてても、酒を浴びるほど飲んでても、誰に責められるわけじゃあないと思うんですけどねw
仕事もきちんとしてるようですし。なのに、みんなに黄色い目で見られるこの扱い・・・ある意味、不憫ですwww.

かわいいお話楽しかったです♪次回作も期待です~。
  1. 2014/11/02(日) 00:44:30 |
  2. URL |
  3. ゆゆき #EYMZMP9E
  4. [ 編集 ]

ちょこ様へ♪

こちらこそ、イラストありがとうございました。
お家デート…
確かに相手が原田さんなだけに何もなしでは終わらないかもですね(^.^;

また時間を作って書いていくので、出来上がったらまたお願いしますね(^^)


ゆゆき様へ♪

ご感想ありがとうございます!
一晩借りるとか、絶対何もなしでは済まないですねww
確かに、原田さんは大人なので何をしても問題ないですよね(^.^;
では、重ね重ねにはなりますが、ご感想ありがとうございました!
  1. 2014/11/02(日) 13:14:07 |
  2. URL |
  3. みお #-
  4. [ 編集 ]

可愛いお話で素敵です。

こんにちは、みお様、小萩です。
可愛いハロウィンのお話で、とても
素敵でした。読ませていただいて
ニコニコほっこり。千鶴ちゃん、
パーティーではモテモテだったで
しょうね。で。お千ちゃんが
「千鶴ちゃんは私のものよ!!」
薫が「俺の妹に触るなー!!」
みたいなわいわい騒動があったりして(笑)。
龍之介と小鈴ちゃんはCPなので、
きっといちゃいちゃしてたことでしょう。

左之さんとお家デートかあ・・・お酒禁止!!
はちょっと左之さん的には辛いかもしれませんが、
そこは大人の我慢をしてもらうとして(笑)。
ラストのキスシーンがこれまた可愛いかったです。
ああ原千って良いなあって思いました。
素敵なお話をありがとうございました。
これからもどんどん書いて下さいね。
お待ちしてます。
  1. 2014/11/02(日) 13:22:14 |
  2. URL |
  3. 小萩 #-
  4. [ 編集 ]

小萩様こんにちは。

このお話は最初こんなにほのぼのしてなかったんですよねww
半分以上出来上がってから、ほとんど全部作り直した感じで(^.^;

お千ちゃんは千鶴ちゃんを独り占めしたかったと思います。
それをみんなに取られちゃって、ぷんぷんって感じですね。

ご感想ありがとうございました(^^)
  1. 2014/11/02(日) 14:20:17 |
  2. URL |
  3. みお #-
  4. [ 編集 ]

こんにちは。
ハロウィンも過ぎ、このお話をUPしていただいてからも結構な日数経ってしまいましたが、こちらにif的なお話をひっそりと…



その後の原田家にて…
「千鶴、パーティーでどんなコスプレしたんだ?」
「どんなって言われても…別に普通ですよ?」
「今衣装持ってるんだろ?せっかくだから着てみてくれよ。」
「うーん…わかりました。
着替えてきますから、ちょっと待っててくださいね。」
「俺は別にここで着替えてくれてもかまわねえぜ。」
「な、な…何を言ってるんですか!」
顔を真っ赤にしながらバッグを持って浴室へと消えていく千鶴。

そして十数分後…
「千鶴まだかー?」
着替えるだけにしては遅すぎると思い、浴室に向かって声をかける。
「今終わりますから、もう少し待ってください!
……よし、できた!」
カチャ、と浴室の扉が開く。
出てきた千鶴の顔を見て原田は言葉にならなかった。
「ち…千鶴?」
彼女の顔にはナイフで切り付けられたような傷、誰かに殴られでもしたかのような腫れ上がった目元―のような化粧であった。
「えへへ、この前お千ちゃんに貰ったんです。
今時の特殊メイクの技術ってすごいですよねー」
原田を驚かせることができた彼女は満足そうににこにこと笑っている。



千鶴ちゃんがかわいいコスプレじゃなくてゾンビ風メイクに挑戦、というお話でした(^^)
  1. 2014/11/05(水) 15:16:00 |
  2. URL |
  3. みお #/c2.ISBc
  4. [ 編集 ]

千鶴ちゃんなら。

こんばんは、みお様、小萩です。
おや、後日談があったのですね。
魔女コスプレじゃなくて、
ゾンビメイクだったんですか?
千鶴ちゃんならゾンビになっても
可愛いと思いますが、左之さんは
驚いたでしょうね(笑)。
ハロウィンって楽しいお祭りですよね。
またお話書いて下さいね。期待して
お待ちしてます。
  1. 2014/11/05(水) 17:28:45 |
  2. URL |
  3. 小萩 #-
  4. [ 編集 ]

小萩様♪

またまたご感想ありがとうございます!

こちらは後日談というよりはifのお話ですね。
もしも可愛いコスプレじゃなかったら~
という感じで思いつきましたww
ゾンビメイクをしたらさすがの沖田さんも「……」ってなりそうですよねww

一応いくつか書いてるのがあるので、いつか発表できたらいいなと思っております(^^)
  1. 2014/11/05(水) 18:10:10 |
  2. URL |
  3. みお #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://kougethuan.blog.fc2.com/tb.php/664-3c03c4f7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)