皓月庵

乙女ゲーム中心の趣味に走ったアナログ二次創作ブログ。マンガと小説のごちゃまぜ^^;

「素直になりたい」

桜護雪」の香西香住さんからの頂き物です♪

SSLですが、山崎さんだけ設定が違います。
オリジナル感が濃いかも、と香住さんは心配されてましたが、
前世の歳の差関係が今生に反映されるなら、山崎さんが高校生という設定の方が合わない訳で―――
こういうのもありではないでしょうか。
これなら沖田さんも素直になって、思う存分甘えられるのではwww

素直な沖田さんをもっと見てみたいな、と思わず思ってしまったお話は
続きからどうぞ♪



挿絵は感謝を込めて香住さんに進呈します。
他の方はご遠慮下さいね。


素直になりたい



『大丈夫です。何かあれば叩き起こしますから。貴方独り置いて行きはしませんよ。……後が怖いですし』

前世の最後の記憶は、最期まで付いていてくれた君の優しい微笑みと、手の温もりだった。



『素直になりたい』



「ごめんなさい、沖田先輩、私……」

後輩の千鶴ちゃんに告白して振られた。

「うん、平助が好きなんだよね、知ってる」
「……っ……」
「両想いなんだから、告白してさっさとくっついちゃえばいっそう、スッキリするのに」

平助と千鶴ちゃんが両思いなのは誰の目から見ても明らかだ。

ずるいよね、幼なじみってそれだけで有利なんだから。
知ってる?
僕だけじゃなくて一君だって君のことが好きなんだよ?
君達がくっついてくれれば、諦めも付くのに。
……お似合いだからね、君達は。

「告白しなよ、千鶴ちゃん。僕に君を諦めさせて?堂々と平助をいじめさせてよ」
「いじめないで下さい!」

平助って全身でいじめて!って叫んでるよね。

「でも、悔しいな。前世と違って、この一年間とことん優しくして来たのにやっぱり平助を選ぶんだ?」
「……怖かったです」
「……君も結構Mだよね。いじめて欲しいだなんて」
「誰もそこまでは言ってません!だけど、昔の沖田さんと違い過ぎて……!」

千鶴ちゃんが言うのは、幕末の僕。
僕は転生して前世の仲間に再び巡り逢えたってわけ。
……厨二病臭いね。
でも、本当の話なんだよ。
だけど……。

「今世は素直に生きてみようかと思ってね」

柱に寄り掛かり、外の桜を見ながら話す。
カット219


桜は好きだ。
過去の自分達の化身の様な花だから。

「……沖田さんは、土方先生の事が心底お嫌いなんですか?」
「え?そんなことないよ。大好き」

もう、近藤さんとの仲にやきもち妬く程子供じゃないし、土方さんなりに僕を可愛がってくれているのも今なら解るし。

「また、白紙でテスト用紙出されたって嘆いてましたよ」
「嫌だな。白紙じゃないよ。ちゃんと絵も描いたし」
「余計に悪いじゃないですか!大好きなら困らせちゃ駄目です!」
「千鶴ちゃんは土方先生の味方なんだ?」
「当たり前です!」
「良い?千鶴ちゃん。普通に良い子に優等生で居てごらん?土方さんはお忙しい人なんだから、構ってくれなくなるじゃない」

テスト白紙で出しとけば、昼休みや放課後に構ってくれるしね。土方さんのストレス解消にもなって一石二鳥じゃない?僕って頭良いよね。

「全然素直じゃないじゃないですか!……でも、土方先生に対する沖田先輩を見ているとやっぱり沖田さんなんだなってほっとします」
「そんな生意気な事を言うのは、どの口かなぁ!?」

思わず、優しくしてきた千鶴ちゃんの頬を引っ張る。

「びたいじぇす!」
「……でも、まだ足りないよね」
「びぇ?」
「新選組(うち)の真っ黒忍者君」

千鶴ちゃんの頬から手を離し、再び視線を桜に戻す。

土方さんを崇拝していたくせに、本当は土方さんの側で戦いたかったくせに、最期まで僕の側に居てくれた君。
最後の記憶からして、死に水を取ってくれたのも君なんでしょう?
そこまでされて何にも感じない程僕の心も凍ってないんだけど。

ねぇ。
何をしているの?
皆、集まってるんだよ?
また、僕の口喧嘩相手になって、僕を叱ってよ。

ありがとう

位、言わせなよ。

山崎君……。

「……真っ黒忍者?それって山崎さんのことですか?山崎さんなら……」
「本日より、図書館司書に任命されたが、何か?……というか、君は今朝の集会に参加していなかったんだな。らしいと言えば、らしいが……。相変わらずだな」

頬を擦る千鶴ちゃんの後ろから掛けられた声。

スーツを着た、僕より小柄な少年と言っても通りそうな男性。

その顔は……。

「山崎君……」
「山崎さん!お久しぶりです!スーツ姿素敵です!」
「ああ。久しぶり。君の制服姿も可愛いよ。良く似合ってる」
「そ、そんな……」

や、山崎君が、軟派になってる!

って言うか、図書館司書って、スーツって!その顔で、また僕より歳上な訳!?

「それはそうと沖田さん……いや、君か。男子生徒にさんはおかしいな」
「な、何?」
「話は聞かせてもらった。今世でも土方さんを困らせているのか。構って欲しいのなら、素直に『寂しいので構って下さい』と言えば良いだろう。確かに、土方さんはお忙しい方だが、昔から君には滅法弱い。きっと素直に甘えられたら時間を取って下さるはずだ」
「今更、言えるわけ無いでしょう!?そんなこと!」

確かに、素直に生きようとは思ってるけど、そこまで素直に甘えられるはずがない。
甘えられたとして、熱を疑われるのが落ちだ。

しかも、なに、その言い方。あたかも今の土方さんを知ってるみたいな。
もしかして、とっくに土方さんとの交流はあったわけ!?
僕が山崎君に逢いたがってるの知ってるくせに、内緒にしてたの、あの人!

「さあ、俺も付いていってやるから」

手を引っ張られる。

「今から!?」
「素直に甘えられるのは後一年間位だ。社会に出たらそうも行かなくなるからな。……昔も、君の部下でなく、君がもう少し幼ければ、同じ事をしていた」

うん、とりあえず、前世、君の上司で、それなりに大人で良かったよ。

前世にこんな事をされていたら、斬りかかっていたに違いない。

「今の俺は、君の部下ではなく、君より歳上だからな。遠慮なくお節介をさせてもらおう」

昔の君って、そんなにお節介だった!?……まぁ、お人好しではあったけど。
って言うか、握力すごいんだけど!?
腕、そこまで筋肉ないのに!

「では、雪村く……いや、雪村さん。また、ゆっくりと話そう」
「はい!」
「ち、千鶴ちゃん!助けて!」
「頑張って下さいね、沖田先輩」

にっこりと、最高に可愛い笑顔で手を振ってくれる千鶴ちゃん。

ちょっと待て。
僕、千鶴ちゃんに告白して振られたんだよね!?
わかってはいたとは言え、普通今頃落ち込んでるよね!?
千鶴ちゃんももう少し気まずくするものなんじゃない!?
山崎君に巡り逢えたのは嬉しいけど、どうしてこうなってんの!?
そして、いざ逢ってみたら今更どの面下げてお礼を言えば良いの!?

…………。

今世も素直に生きるのは厳しいかもしれない。

カット470素直になりたい


END
  1. 2014/06/27(金) 10:00:34|
  2. 頂きもの
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  4. | コメント:2
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コメント

酔狂→香住様♪

パチパチ♪ スーツ姿の山崎様、想像しただけで萌え転がります。司書とは良い目の付けどころ。あとね、事務長先生もお薦めです。教頭と密接な関係があるので、土方さんとの連携もバッチリかと。あ、それだとこのSSの総ちゃんは妬くかな(笑)
いつもほっこり素敵なお話をありがとうです(^^)/
  1. 2014/06/29(日) 20:18:19 |
  2. URL |
  3. 酔狂 #-
  4. [ 編集 ]

香住→酔狂様

コメントありがとう♪ヽ(´▽`)/うん、スーツの選択に寄っては、ブレザーっぽくなって学生に混じっちゃう外見の設定だけどね(酷)事務長……それは思い付かなかったわ。学生時代あまり関わりなかったし……。崎さんだし、保健医が一番相応しいんだけど、三南さんがいるから(^-^;この総ちゃん、自分も構って貰えれば、別に妬かないと思いますよ。構って貰えなくて拗ね始めた頃、崎さんが気が付いてフォローしてあげるかと(^^)崎さん、立場伯父様。兄が弟妹にヤキモチを妬いてる事になかなか気が付けないお母さんではなく、自分も経験がある、母の兄の伯父様(笑)……烝伯父様良いなぁ(*´ー`*)是非とも親しみを込めて、烝君と呼びたい(笑)
読んでいただいてありがとうございました♪ヽ(´▽`)/
  1. 2014/06/29(日) 22:10:00 |
  2. URL |
  3. 香西香住 #PBl13R7o
  4. [ 編集 ]

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