皓月庵

乙女ゲーム中心の趣味に走ったアナログ二次創作ブログ。マンガと小説のごちゃまぜ^^;

「過去と現在の相合い傘」

桜護雪」の香西香住さんからの頂き物です♪

最近は、梅雨だというのにしとしと雨より、豪雨が多いですねえ。
うちの地域でも、雷雨になったり風雨が強くなったりで、晴れているからと折り畳み傘を持参しても、結局結構濡れてしまいます。
これが二人でだったら、確かに差しても差さなくても大して変わらないかも(^^;
でも好きな人との相合傘なら、たとえ嵐の中でも楽しいんでしょうねえw

そんな経験をしてみたかった、と思いつつ
総ちゃんをどうやってやり込めたのか、の方に興味が引かれそうなお話は続きからどうぞ♪


挿絵は感謝を込めて、香住さんに進呈します。
他の方はご遠慮下さいね。


過去と現在の相合い傘


「……しまった」

委員会で遅くなり、傘立てを見ると、見事に傘が盗まれていた。
外は、滝が打ち付ける様な大雨だ。
置き傘が盗まれても何の不思議もない。

「山崎先輩?」

送って行く予定だった雪村君が顔を出した。
そう言えば、彼女の組の靴箱は裏だったな。

「何かあったんですか?」
「いや……置き傘が盗まれてしまってな……」
「……見事に一本もないですね」
「忍柄で気に入っていたんだが……」
「……ちょっと、見てみたかったです。やっぱり、この時期は折り畳みに限りますよ」

彼女は笑って鞄から小さな折り畳み傘を出した。

「……そうだな」

傘と比べたら嵩張らないし、盗まれにくいことは確かだ。

「山崎先輩」
「ん?」
「先輩の方が背が高いので持っていただいてよろしいですか?」
「え……」
「送って頂くんですもの。二人で使いましょう。家に着いたらタオルと傘をお貸しします」
「……しかし、折り畳みは小さいだろう」

そこが折り畳み傘のネックだ。男性では肩が濡れてしまう。

「この雨ではどちらにしろ、髪しか庇えませんから」
「……確かにそうだな……」

***

カット462過去と現在の相合い傘


折り畳み傘の相合い傘と言うのは、密着率が半端ないな。

「こうなると、蛇の目傘が恋しくなりますね。二人でも余裕でした」
「ああ……そういえば、昔も君とこうして帰ったな」

沖田さんと言い争いをして、屯所を飛び出したあの日……。
……今、考えると一周りも歳下だった相手に対して情けない話だ。

『山崎さん、帰りましょう?沖田さんの件はうんと叱っておきましたから、もう大丈夫ですよ』

俺を探しに来た彼女はそう言って蛇の目を差し出してくれ、二人で戻った。

カット458


「……そういえば、あの時の沖田さんのへこみ様は凄まじかったんだが……一体、どんな叱り方をしたんだ?」
「……この世には知らなくて良いことが沢山あるんですよ、山崎先輩」
「……そうだな」
「……でも、小さな傘は遠慮なく山崎先輩に近付けるので嬉しいです」

不意に肩に重みを感じた。

「……そうだな……」

何となく、傘を盗んだ輩に感謝したくなった。

***

傘は翌日戻って来た。

「ごめんね。借りたよ。お陰で風邪を引かずに済んだよ。ありがとう」

朝練終わりの沖田さんの手によって。

「……貴方でしたか。何も隣の下駄箱の傘を借りなくても……」

まあ、赤の他人に迷惑を掛けるよりは……。

「流石に知らない人を濡らして帰らせるのは気が引けるじゃない?お礼も言えないし。この傘、絶対、君のだと思ったし。元気そうで良かったよ」
「……まぁ、今回は許してあげますよ。……風邪を引かなくて良かったですね」

そう告げた瞬間、シャラーンと音と共に、フラッシュが光った。

「な、何ですか!?」
「山崎君が僕に微笑んでくれるなんて、今日も雨!?とりあえず、待ち受けにしよう!」
「……貴方は……怒られないと気がすまないんですか……」

生まれ変わっても、どうもこの人の扱いはうまく行かない。
雪村君に習いたい位だ。

「沖田さん!」
「なぁに?千鶴ちゃん」
「その画像、私に送って下さい!」
「…………」

その雪村君の扱いにも時々困る。


end
  1. 2014/06/13(金) 21:28:29|
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