皓月庵

乙女ゲーム中心の趣味に走ったアナログ二次創作ブログ。マンガと小説のごちゃまぜ^^;

「全てはお前の幸せの為」

桜護雪」の香西香住さんから頂きました、原千+薫姫SS♪

香住さんは、このカップリングに需要はあるのかと心配しておられましたが、
薫も納得の幸せENDなら、これは充分あり!でしょう^^
執着故の歪んだ愛情ではなく、真っ直ぐに肉親を大切にする愛なら、薫もこんな感じのいいお兄さん・父親になりそうですよね。

では、香住さんへは久しぶりの新規おまけ絵と共に、幸せそうな薫を続きからどうぞ♪


挿絵は感謝を込めて香住さんに進呈します。
他の方はご遠慮下さいね。




「薫、どうしたら、俺と千鶴の結婚を認めてくれる?俺は、お前が認めてくれないならくれないで千鶴を連れて駆け落ちでも何でもしてやろうと思ったんだが……」
「そんなの嫌です!薫はようやく逢えた私の兄です!赤ちゃんが産まれたら抱いて欲しいですし……」
「……。千鶴、まさか、今、お腹に赤ちゃんがいるわけじゃないよね?」
「い、いるわけないじゃない!」
「俺が、高校生の内に身籠らせる男に見えるのか?一応、教師だぜ?」
「見えるから聞いたんだよ。千鶴、お前、女医になりたいんだよね?」
「う、うん……」
「……十分かな……。わかった。条件を出すよ。それを達成出来た時点で二人の結婚を認めてあげる」
「本当に!?」
「うん。約束してあげる。どう、原田、受ける?」
「良いぜ、受けてやる」



全てはお前の幸せの為



「おめでとう、千鶴、原田」
「薫!ありがとう!」
「並んでごらん。写真撮ってあげる」

あれから六年半。

無事に俺の条件をクリアした二人を笑顔で祝い、カメラを向ける僕がいた。

「鶴姫(つるき)、可愛いなぁ。こっち向いて」
「義兄さん、花婿、花嫁、こっち。もっと上」
「わかってるよ。でも、すごい可愛くない?この天使の衣装!」

千鶴のドレスの裾を持つ役を務めて、千鶴の足に抱き付いてる愛娘の頭を撫でる。

「お前、娘が産まれて丸くなったよな」
「父親になったからには大人にならないとね」
「とにかく、条件はしっかり満たしてやったんだ。妹さんは貰ってくぜ、義兄さん」

改めて二人に向けてシャッターを切る。


カット149


「泣かせたら許さないからね。俺もだけど、奥さんが」
「ああ……怖いよな、あの人」
「薫、お千ちゃん大丈夫?」
「平気だよ、つわりだからね。下手に手を貸すと怒られるんだよ。左之も子供作るなら、ちゃんと妊婦の勉強しときなよ?精神が不安定になるみたいだから。父親の心構えも色々あるんだよ。今度参考書貸してあげる」
「名前……」
「まあ、幸せになんなよ。六年も耐えたんだからさ」
「おう、任せろ!」
「まだ二次会まで時間あるよね。鶴姫、展望台に行きたくない?」
「行きたい!」

飛び付いて来た愛娘を抱き上げるとエレベーターに向かう。

「じゃあ、千鶴、左之、後でね」

二人に手を降り、エレベーターに乗り込み、最上階を押す。

***

「薫!」

鶴姫を抱き上げて望遠鏡を見せていると、お千が駆けて来た。

「……お千。君は大丈夫だって言うかも知れないけど、周りから見てて怖いから、走るのはやめようよ。体調は?」
「大丈夫よ。ここに来る前、原田先生と千鶴ちゃんに逢ったんだけど、貴方に名前を呼ばれたって喜んでいたわよ」
「ま、これから千鶴も「原田」になるわけだし、あの非道な条件満たしたんだし、そろそろ認めてあげるよ」
「非道って自覚あったのね」
「千鶴の為に、必要だったんだよ、あの条件は、ね」



『まず千鶴は、医師免許を取ること。取れた時点で原田との結婚を認めてあげる』
『本当!?薫!』
『嘘は言わない。原田は……千鶴が医師免許を取るまで、逢うなとも泊まり掛けで出掛けるなとも言わない。だけど、絶対に千鶴を身籠らせるな。身籠らせた時点で、千鶴には二度と逢わせない。俺が決めた男に嫁がせる』
『んなっ……!』
『何?自信ないわけ?あんたの千鶴に対する想いってその程度なわけ?なら、尚更認められないな』
『……わかった。受けてたとうじゃねぇか!』



「本当、良く耐えたと思うわ」
「女医になることは、千鶴の小さな頃からの夢だったんだ。千鶴が左之を選んだ事を知った時、色々調べたんだよ。結婚を許したら、左之の場合、一年以内にでも子供を作るに決まってる。そして、千鶴の性格的に子育てに手を抜いたりしない。子育てしながら、女医になれるかどうかを、ね。なれなくはない。だけど、良い奥さん、良いお母さんを優先するなら果てしなく長い時間が掛かる。若ければ若い程物覚えも早くて、免許も取りやすいんだ。取ってさえしまえば、子育てが落ち着いてからでもそこまで苦労せずに女医になれる。それに、左之の本気も知りたかった」
「……。貴方のそういう内に隠す優しさが私は好きよ、薫」

微笑む彼女を抱き寄せて口付ける。

「ありがとう。お千。千鶴を笑顔で送れたのは君のお陰だよ。君が僕に愛と家族をくれたから、僕は千鶴を手放す事が出来た」
「お役に立てて光栄だわ。千鶴ちゃんの次は鶴姫の結婚ね」
「鶴姫の?まだまだ早いでしょう?鶴姫はまだまだパパといるよね?」

娘の頬にキスをすると、笑顔で答えられた。

「ううん。鶴姫、はじめ君と結婚する!」
「……よし。16迄待とうか」

カット389全てはお前の幸せの為

「……薫、あなた、どうして斎藤さんには甘いのよ。絶対、原田さんが裏切った時は、斎藤さんと添わせるつもりだったでしょう?」
「あの人程尊敬出来る人はいないからね。でもね、お千。左之が千鶴を裏切って浮気したとかが原因ならともかく、子供が出来た事が原因じゃ、一先輩は千鶴を貰ってくれなかったと思うよ」
「え?」
「あの人は誰よりも千鶴の味方で、誰よりも千鶴の幸せを祈っているからね。だからこそ、本当は千鶴と一緒になって欲しかったんだけどね。きっと、赤ちゃんが原因だったら千鶴の味方をして、俺を説得してくれたんじゃないかな?」
「……流石に、そこまでは読めなかったわ」
「だから、歳は離れちゃうけど、パパは反対しないよ。幸い、お前はパパ似……つまり、叔母様似で、顔は一先輩の好みのはずだからね。叔母様を見習って、16までに一先輩を必ず落とすんだよ?」
「はい!パパ!」
「まだ四つにもならない子に何を言ってるのよ、貴方は……」

ねぇ、千鶴。
お前はわかっていたかな?
子供を作ってしまえば、認めざる得なかったこと。
まあ、お前は俺の条件を花丸で満たしたんだ。
後は、もう、幸せになるだけだよ。
不幸になったりしたら、今度は許してあげないよ。
一先輩とまでは行かなくても、兄さんだってお前の幸せは望んでいるんだから。


END
  1. 2013/12/15(日) 11:40:55|
  2. 頂きもの
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  4. | コメント:2
<<炬燵に入る前に、風呂に入ってきました(´д`) | ホーム | 炬燵を出すべきかなあ…>>

コメント

斎藤さん、大人気!

香西様、大いに笑わせていただきましたぁ。
はじめちゃん、大人気!

薫ちゃんはいささかあまのじゃくなところもあるでしょうが、根は千鶴ちゃんと同じだと思うんですよね。
重度のシスコン……、は変わらないと思いますけど。

お千ちゃんと薫ちゃんはお似合いですね。
楽しいひと時をありがとうございます。

続き書かれないのでしょうか? ひそかにそんなこと願ってます。
  1. 2013/12/15(日) 15:51:17 |
  2. URL |
  3. ロカ #-
  4. [ 編集 ]

香住→ロカ様

楽しんで頂けて何よりです。実際思春期なら兄の想い妹知らずでうざいでしょうけどね、妹の未来の心配までしちゃうお兄ちゃん。え?続き?これの続きと言ったらもう、パパとママの性格を見事に受け継いだ鶴姫ちゃんが、一君を口説きまくる、というコメディシナリオしか思い付きませんよ(笑)きっと千鶴ちゃんのようなおしとやかな子にはなりません、この子。ぐいぐいぐいぐい積極的で自分の気持ちをさらりと伝える子になると思います。そんな鶴姫ちゃんに翻弄されるはじめ君はちょっと書いてみたいですね(笑)コメントありがとうございました
m(_ _)m
  1. 2013/12/15(日) 16:40:41 |
  2. URL |
  3. 香西香住 #PBl13R7o
  4. [ 編集 ]

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