皓月庵

乙女ゲーム中心の趣味に走ったアナログ二次創作ブログ。マンガと小説のごちゃまぜ^^;

「南雲薫からの依頼」

キスSS50本目は「BlueRedIce」香西香住さんの、薫と千鶴の兄妹キスです♪


このイラストは心象風景であることもあって、今まで頂いたものは切ないものが多かったのですが、
香住さんから『コメディでもいいですか』と言われ、どのように料理されるのか、とても楽しみでした。

出来上がりは…いつも通りの香住さんほっこりテイスト^^
前回の「てんとう虫のサンバ」の続きだそうですが、これだけでも楽しめます。
天然カップルを前にすると、こうならざるを得ない薫の苦労がしみじみw


では、コメディかそうでないか、皆さんで続きからご判断をwww


今回はご希望により、以前描いた新婚さんイラストをおまけにして、
挿絵は2枚共感謝を込めて香住さんへ進呈します。
他の方はご遠慮下さいね。



大自然の中の花畑。

そこで愛らしい小さな妹を抱き締めて、おでこにキスをする。

『こういう場所には、お前とじゃなくて、未来のお姫様と来たいもんだね』
『未来のお姫様?』
『そう。未来のお前のお義姉さんになる人だよ』
『え?ちぃちゃんにお姉さんが出来るの?』
『そうだよ。完璧なお義姉さんを連れて来てあげる。だから、千鶴も完璧な王子様を見付けて来てよね。僕の義理の弟になるんだから、半端な男じゃ許さないよ』
『王子様?』
『そう。千鶴を幸せにしてくれる人』
『うん!ちぃ、頑張って探す!』
『まあ、見つかるまではお兄ちゃんが護ってやるよ』
『ありがとう、かおる!』

カット313e


南雲薫からの依頼



『薫。私は王子様見付けたからね。次は薫の番だよ』

結婚式の後、千鶴があんなことを言ってたのはこれのせいか。幸せ過ぎて頭にまで花が咲いたかと思った。

きっと、引っ越し準備の時にでも発掘したのだろう、テレビの横に飾られた写真立てを手に取り、思わず童心に帰ってしまった。

何だっけ、あれ。
ああ、そうだ、当時中学生で写真部だった左之兄にモデルを頼まれたんだ。確か、特賞取ったんだっけ。まあ、俺と千鶴がモデルなんだから当然だけど。

千鶴は、確かに最高の王子様を見つけた。
文句があるとしたら、何で歳上を選んだか、って所だけど、まあ、千鶴に年下の彼氏とか似合わないだろうし。

でもさ、相手が一先輩なら、義兄になるより義弟になって「義兄さん」とか呼びたかったよ。

実は結構揉めたんだよね。一先輩は礼儀に乗っとり、俺を「義兄さん」と呼びたがったけど、幼い頃から慕っていて、中学に上がってからはずっと「一先輩」呼びして来た一先輩から「義兄さん」呼びされるのは恐れ多かったし、「一」なんて呼び捨てにはとても出来なかった。

最終的にお互い君付けで落ち着いた。

「一君」なんて慣れないけど、呼び捨てよりはまだマシだ。

実は、住居も揉めた。
一先輩が「この際、一緒に住んだらどうだ」とか言い出したからだ。

勿論、断固拒否。

新婚家庭に紛れ込むとかどんな罰ゲーム。

同居は何とか逃れられたが、週に一度、食事を共にする事を条件とされた。

一先輩に言わせると、週に一度は…理想は、三食に一度は自分の為に作られた食事を食べるべき、らしい。

まあ、確かにそれが理想なんだろうけど。

優秀過ぎる義弟って言うのも困るよね。

まあ、気持ちは嬉しいけどさぁ……。

新婚家庭って実は独り身にはキツいんだよね。

しかも、この家って向き合わせキッチンなんだ。テレビを見ながらもキッチンに立つ人が見える状態なわけ。

いや。構成に文句付ける訳じゃないよ?悪くはないと思う。奥さんが寂しくならないで済むし、子供が出来たら便利だろう。
だけど……。


カット236


「それで、薫ったら基本お野菜が嫌いなんですけど、シチューとかカレーとか豚汁とか汁物にすると、不思議と食べてくれるんです」
「ああ、それは、典型的な食わず嫌いだな。沢山入れるとしよう」
「そうですね。あ、斎藤先輩、春巻きの巻き方上手ですね。とても綺麗です」
「違うだろう、千鶴。斎藤先輩ではない」
「あ、す、すみません。は、一さん」
「ああ。それで良い」

 赤くなる千鶴に、千鶴にしか見せない優しい笑顔を向ける一先輩。

「千鶴は、良き母になりそうだな」
「そ、そんな……斎…一さんこそ、良いお父さんになると思いますよ」
「……まずは、家族になる前に完璧な夫婦にならなければならないようだ」
「…す、すみません……」
「いや、あんたのそういう所も愛らしいと思う」
「一さん……」

 これ、目の前でやられるとか、独り身には酷だと思わない?

 俺がここにいるって忘れてない?

 まあ、二人とも天然だから悪気はないんだろうけど……。

 悪気が無いのが一番残酷だと思うんだよね。

 あーあ、俺もお姫様探そうかな?

 そうだ、皆も協力してよ。
 南雲薫からの依頼。

 俺にぴったりなお姫様を紹介してよ。

 報酬?
 そうだな。俺が1日執事になってご奉仕してあげるよ。レアでしょ?

 条件は、千鶴と同じ位器量が良くて、料理が美味くて、気配りが出来て、千鶴以上に優しくて逞しい子。後、俺と並んでも問題ないくらいの色気を持つ子。

「あ、そうだ、薫。沖田先輩がもし薫が女の子だったらお嫁さんにもらっても良かったって言ってたよ。良かったね」

 ああ、勿論、女の子ね。お姫様なんだから。

「ねぇ、千鶴、それを聞いて俺が喜ぶとでも?」

 というか、やっぱり一先輩といちゃつきながらも俺の存在はちゃんと認識してたんだね。
 偉い、偉い。
 そして、余計にムカつく。

「千鶴。それは総司におちょくられたのだと思うのだが……」
「え、そうなんですか!?でも、薫、前世、沖田さんの事好きだったよね?」
「…そうだったのか?では、確かに一概に悪い話とは言えんな」
「何言ってるの。大嫌いだったよ。一君も真に受けないでよ」
「え、でも、沖田さんに色仕掛けしてたじゃない」
「あれは沖田への嫌がらせだから」

 本当、何処まで天然なんだか。
 いまだに沖田は好きじゃない。千鶴の王子様が沖田じゃなくて本当に良かったよ。沖田が義弟とか冗談じゃない。

「まあ、総司の話は置いておくにしても、薫…君も、結婚しろとまでは言わんが、そろそろ彼女位作ったらどうだ」

 学生時代の一先輩だったら熱を疑う程言わなかった台詞だよね。結婚すると人は変わるって本当だよね。

「気持ちはあるんだけど、出逢いがないと言うか…俺、理想高いから」
「まあ、一応探しておこう。あんたの好みは大体理解している」
「ありがとう、一君」

 やっぱり、義兄さんって呼びたかったな、この人。

「でも、薫は照れ屋さんだから、それをわかってくれるような人じゃないと駄目だね」

 余計なお世話だよ。千鶴。

「そうか…確かに、薫…君は素直じゃない所があるからな。そうだ。最近良く病院庭に野良猫が来てな。とても人懐っこいんだ。どうだろう」
「どうだろう…って、せめて、人間にして、一君」
「冗談だ。しかし、ペットは悪くないと思うぞ。恋人以上の癒しになると聞く」

 一君の冗談は冗談に聞こえないんだよね、真顔だから。

 でも、ペットね。
 いいかも知れない。
 猫の一匹でもいてくれたら、この新婚の中にいても、少しは心を癒してくれるかも知れない。

「……考えてみるよ」

 あ、でも、俺に釣り合うお姫様は募集続行だから。
 千鶴に色気を付けたような女の子知ってたら教えて。

 以上、南雲薫からの依頼でした。



END
  1. 2013/10/12(土) 11:00:31|
  2. Kissシリーズ
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  4. | コメント:2
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コメント

依頼引き受けましたw

おおお、これは・・・そういうシチュで撮った写真というわけですね・・・うまいなあw(*゜o゜*)w
タイトルの意味が分かって、読み終わるとずごくニヤってしちゃいました(*´∇`*)薫が出てくるのにホコホコしました。どうしても彼が出てくると、邪悪な話になりがちなんでw
千鶴ちゃんと一君の天然っぷりの前には、薫の毒気もだいぶ抜かれちゃうという事ですね♪
それにしても、幸せ新婚夫婦め~おそろいのエプロンとかしちゃってまあ、こっちのニヤニヤがとまらんですよ、はい(゜ー゜)ニヤ
それにいちいち突っ込みながらも、内心では千鶴ちゃんの幸せを願ってる薫の素直じゃない所とか、いいなあ・・・やばい、この話なんかクセになりますwww
楽しいお話、ご馳走様でした~ヽ( ´¬`)ノ
  1. 2013/11/04(月) 13:06:36 |
  2. URL |
  3. ゆゆき #EYMZMP9E
  4. [ 編集 ]

ゆゆき様

返信遅れてしまい、申し訳ありません( ̄▽ ̄;)依頼引き受けて下さってありがとうございますm(__)m実際薫の依頼に見合う女性が居たなら、競争率高いでしょうが、薫なら本気で好きになったらそれこそどんな手を使っても手に入れるでしょうね( ̄▽ ̄;)今回のお話はともかく斉千を甘々にして、読者の方に薫君への同情を誘う事を目標に書いてみました(^-^)g"とにかく、薫が斎藤先輩に懐いているといる設定が話を暗くしないで済ませてるのだと思います。気に入って下さってありがとうございましたm(__)m


ちょこ様、コメント気が付かせて下さってありがとうございます!
  1. 2013/11/07(木) 16:26:37 |
  2. URL |
  3. 香西香住 #PBl13R7o
  4. [ 編集 ]

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