皓月庵

乙女ゲーム中心の趣味に走ったアナログ二次創作ブログ。マンガと小説のごちゃまぜ^^;

「大和撫子は彼の小姓(もの)」

BlueRedIce」の香住さんから
大鳥さんキス絵にSSを頂きましたー♪


相変わらず、香住さんのお話は可愛いですねー
おかげで挿絵もついついコメディタッチになってしまいます^^;
しかし、大鳥さんってば、副長にナニをされたんでしょうwww

ではそんな、『大鳥さんの運命は如何に!?』のSSは続きからどうぞ♪


挿絵2枚は、感謝を込めて香住さんへ進呈します。
他の方はご遠慮下さいね。



初めて逢った時、日本の大和撫子というのは、こういう子の事なのだと思った。
だからと言って、口説こうとは思わなかったけど。
僕には可愛い奥さんがいるし、何よりも彼女は……。


大和撫子は彼の小姓(もの)


「土方君、いるかい?」

土方君に用があって部屋を訪ねるとそこにいたのは、女神様だった。

「大鳥さん。こんにちは」

もとい、土方君の小姓の雪村君だった。
今日も変わらず愛らしい。
初めて逢った時は年甲斐もなくときめいたものだ。
日本の大和撫子には憧れを抱いていたからね。

「やあ。雪村君。こんにちは。土方君は?」
「少し席を外されていますが、すぐにお戻りになられるので、宜しければ、お待ちください」

優しげな笑顔で迎えてくれる。

「ありがとう。お言葉に甘えて待たせてもらうよ」
「大鳥さんが来ると分かっていたら、紅茶をお出ししたのですが……」

土方さんがお好きなので、と彼女は申し訳なさそうに緑茶を差し出してくれた。

「お構いなく。日本のお茶も美味しいからね」

緑茶を受け取り、口に含む。

「うん。美味しいよ」

微笑むと、彼女も嬉しそうに微笑んでくれた。

「本当ですか?良かった」
「君が淹れてくれたお茶は特に美味しいよ」
「そんな…」

お盆を抱き締めて頬を染めて嬉しそうに微笑む彼女は本当に愛らしい。
彼女が土方君のもので本当に良かった。
そうじゃなかったら母国に待たせている健気な奥さんを裏切ってしまったところだ。
でも、味見くらい、いい、かな?
丁度、土方君もいないわけだし、ね。
そもそも土方君と彼女は恋人同士と言うわけではない。
周りから見れば想い合っているのはバレバレなんだけど。
駄目だよ、こんな可愛い子を野放しにしておいたら。

「そう言えば、雪村君。僕の国では挨拶に色々パフォーマンス…動作が付くんだ」
「へぇ。挨拶に動作ですか?」
「そう。土方君と初めて逢った時にしようとしたシェークハンドもそうだし、後、キス、かな」
「キス、ですか?」

彼女は不思議そうに首を傾げた。

「日本ではなんて言うんだっけ?接吻、だったかな?こういうの」

そっと彼女の頬に口付ける。

「ええええ!」

彼女は耳まで赤くして頬を押さえて僕から離れた。
うん。可愛い。
向こうの女の子には無い反応だよね。

「あはは。逃げたら駄目だよ。挨拶なんだから。ほら」

嗜みに持ち歩いている「西洋の挨拶」の本を彼女に見せる。

「あ…本当ですね」

彼女は頬を染めたまま本を見つめる。

「ね?だから、君も挨拶を返してくれないかい?」

自分のほっぺをつついて強請る。

「えぇぇぇぇ!」

また僕から離れる彼女。
失礼だけどとても面白い。

「紅茶と同じだよ。僕の国ではただの挨拶で、深い意味は無いんだから。合わせてくれると嬉しいな」
「そ、そ、そうです、よね。わかりました!」

彼女は意気込むようにして僕の頬に口付けてくれた。
こちらからは見えないが、きっと顔は真っ赤だろう。
と、丁度そこにドアが開いた。



カット289



「ただいま、千鶴。茶を…って、何してやがる」

わー…。
怒ってる。怒ってる。
分かり易い。

「お、お帰りなさい。土方さん。今、西洋のご挨拶を」

雪村君、気が付いてないし!

「ほぉ…。西洋のご挨拶、ねぇ…?」

怖い、怖い。
流石、鬼の副長と言われていた人だ。
迫力がある。

「土方さん?どうかなさったんですか?今、お茶を淹れますので、お掛けになってお待ち下さい」
「ああ。すまねぇな、千鶴。茶を淹れてからで構わねぇから、ちぃと野暮用を引き受けてくれねぇか?」

聞いた事も無い優しげな声色で雪村君に話掛けている。

「はい!勿論です!」
「島田君の所に行って、五寸釘と金槌を借りて来てくんねぇか?」
「え?五寸釘と…金槌ですか?」
「ひ、土方君!そんなもの何に使うんだい!?」
カット316大和撫子は彼の小姓


僕の問い掛けに、今まで見た事も無い優しげな笑顔で答えてくれた。

「いや。あんたには日頃から世話になっているからな。小姓にお国の挨拶まで教えて貰っちまって…。新選組風の礼をしねーとと思ってな」

以前、土方君の無愛想について、彼と一番親しいだろう、島田君に相談した事がある。
彼は申し訳なさそうに苦笑しながら、土方さんはあれでいいのだと言った。愛想良く笑う彼の側には極力居たく無い、と。
成程。
確かに、極力側には居たくない、と言うか、関わりたくない。
笑顔の方が怖い人って実在するんだね。

「いや、そんな、お構いなく!大した事してないし!」

本当に大した事してないし、何よりもそのお礼、怖そうだ。

「そんなお礼、あったんですか?」
「ああ。漢だらけだった新選組の礼の形だからな。女には刺激が強過ぎる。誰もお前には使わなっただろうがな。この命には新選組の名が掛かっている。頼んだぞ」
「は、はい!雪村千鶴、全力で務めさせて頂きます!」

僕はその日、土方君やその小姓の千鶴君を揶揄って遊ぶ行為は命懸けだと身を持って知った。

え?
怪我かい?
幸いしてないよ?
してないんだけどね?
寸止めって言うのもかなり怖いものでね?
かなり寿命が縮まってしまった気がするよ。
もう二度と雪村君絡みで土方君を揶揄うのはよそう。
ついでに、隊士達にも伝えておくよ。


『大和撫子は彼の小姓(もの)』


って、ね。


END


  1. 2013/08/12(月) 18:39:10|
  2. Kissシリーズ
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  4. | コメント:5
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コメント

ぶわーっはっはっはっ!!大爆笑!!お、お腹よじれる!!
香住様、初めまして。小萩と申します。

キスシリーズ、大鳥さんとの、ものすっごく楽しかったです。笑わせていただきました。
背後の副長の怖いこと怖いこと。五寸釘と金槌、実際に使われなくて良かったですね、大鳥さん(笑)。
千鶴ちゃんに関しては、心がすっごく狭い土方さんのこと、たっぷりとお礼をされていたところでしたよ。
楽しくて素敵なお話をありがとうございました。
  1. 2013/08/13(火) 05:56:34 |
  2. URL |
  3. 小萩 #-
  4. [ 編集 ]

小萩様へ

はじめまし…あれ?不知火キス話の「流す涙」でサイトまでコメントに来て下さった小萩様ですよね?HNに見覚えが…。コメントありがとうございます(^ ^)今回は得意の100%コメディなので笑ってもらえて嬉しいです(⌒▽⌒)多分、五寸釘と金槌は使用したと思いますよ。目に打ち付けるように使って寸前ストップ、みたいな。いくらなんでも大鳥さんに怪我をさせるわけには行かないでしょうし。でも、実際、寸止めの方が精神に来ると思うのですが…どうなんですかね?
  1. 2013/08/13(火) 09:59:03 |
  2. URL |
  3. 香西香住 #Na//oj5c
  4. [ 編集 ]

コメントで名前覚えていてくださったんですね。ありがとうございます。小萩です。
副長の寸止め、それはものすごく怖かったでしょうね。大鳥さん、しばらく寝込んだんじゃ?
またお話書いて下さいね。お待ちしてます。
  1. 2013/08/14(水) 19:13:48 |
  2. URL |
  3. 小萩 #-
  4. [ 編集 ]

一言だけ

五寸釘のアイデア最高!これからは甘いのもコメディも沢山書いてください!
  1. 2013/08/25(日) 22:34:22 |
  2. URL |
  3. 酔狂元乙女 #-
  4. [ 編集 ]

酔狂元乙女様

お久しぶりです!いやあああ!コメントに気が付かなかった!五寸釘を褒めてくださってありがとうございました。今、現実逃避のように純愛物を書いていますので、いつか読んでいただけたら嬉しいです。(ちなみに新八さんで)
  1. 2013/11/06(水) 00:02:21 |
  2. URL |
  3. 香西香住 #PBl13R7o
  4. [ 編集 ]

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