皓月庵

乙女ゲーム中心の趣味に走ったアナログ二次創作ブログ。マンガと小説のごちゃまぜ^^;

「番茶も出花」

あちこち他人様のサイトを覗き見していながら、キリ番を踏んだのは始めてでした。
浮かれて、広告もされてないのに勝手に申告させてもらったら、思いもかけない贈り物を頂いてしまいましたー(^o^)/


我思花空」の図書巻様から、かわいらしい斎千です♪

更新が早く、よくこんなにネタを思いつけると、いつも感心しています。
それに一くんがかわいいっ!
この際なので、リンクもさせてもらいました^^
訪問の際はマナー厳守でお訪ね下さいね。


いつものごとく、ちょっとしたおまけを付けさせてもらいました☆
続きからどうぞ―――




番茶も出花




それは穏やかな陽気の昼下がり。
幹部隊士達は広間でお茶で一服していた。

「あー、うめえ番茶だな」
「やっぱり淹れ立ては美味しいよね」
「鬼も十八、番茶も出花って言うしな」
「十八じゃないけど千鶴も良い年頃だよな」

千鶴は男装して屯所に暮らしているが、本来なら嫁に行ってもおかしくない年齢なのだ。

「千鶴ちゃんの場合は、もっと色んなところが出た方がいいんじゃないの」

沖田が千鶴の肉付きのよくない身体を揶揄して言う。

「ああこけしみたいじゃあ、花を出すどころじゃないよ」
「総司…幾らなんでも、こけしってことは無んじゃねえのか」
「そうだ、総司。こけしに例えるのはどうかと思う」

溜め息をつきながら原田が咎めるのに、生真面目な斎藤の声も同調した。

「えー?」

沖田は千鶴を庇う二人に不満げな表情を見せた。

「総司。最近のこけしは立体的に作られたものも多い」
「は?」

話が想像したのと違う方向へ行き、皆は斎藤を注視した。

「女子のこけしは帯の部分を狭めて女らしく模している物も多い。ゆえに、こけしに例えるのは間違っていると思う」
「……」

皆が絶句した中で、一番早く立ち直ったのは沖田である。にやりと笑うと会話を続ける。

「じゃあ斎藤君が例えるなら洗濯板?」
「洗濯板は片面に凹凸がある」

洗濯物をこすりつけて洗う洗濯板は、片面に波型のギザギザが付けられている。

「じゃあまな板かな?」
「まな板…」

斎藤が考えるように目を宙に浮かべた途端、顔も身体も硬直した。
それに釣られるように皆もそちらを見やる。

「…っ!」
「ち、ちちち…」
「千鶴ちゃんっ!」

そこには番茶の代わりを持ってきた千鶴がお盆を手に立ちすくんでいた。一体いつから聞いていたのか。

「…ゆ、雪村…?」


番茶も出花



斎藤がかすれた声を上げると、千鶴ははっと意識を戻して、見る見るうちに顔が赤くなりその眼には涙があふれる。

「ち、違うのだ。これは平べったいものを例える物には何が適しているのかと話し合っていただけで、別に雪村の身体がどうとかという事ではなく…」
「~~~~っ!」

弁解する斎藤の言葉を耳にした千鶴は声にならない叫びを上げると、踵を返してばたばたと廊下を走って行った。
立ち去る前に、お茶の入った盆を畳の上にちゃんと置いていったのは流石である。

「……」
「あーあ、千鶴ちゃん。可哀想に」
「総司、おまえ千鶴に気づいてただろっ! 早く教えろよ」
「……ま、言っちまったもんは仕方が無えな」
「ああ。早いとこ千鶴に謝っておけよ」

皆それぞれに湯呑みを手に取ると、豪快に飲み干して盆に返し、走り去る千鶴を制止しようと手を伸ばしたまま固まっている斎藤の肩をぽん、と叩くと広間を後にした。しんと静まり返った中で、

「違うのだ…」

小さく斎藤の声だけが響き渡る。



それから。
皆の予想通り、斎藤は千鶴に口をきいてもらえなくなり、遂には一週間後、井上の仲裁が入る事となったのであった。



  1. 2012/06/24(日) 18:55:45|
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